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毒親への罪悪感を抱えたまま大人になって
しまったあなたへ

90日で毒親から取り込んだ不要な罪悪感を
解放し「 親軸」から「自分軸」へシフトする
“書き出す親離(しんり)カウンセリング”

親離カウンセラーの井上秀人です。

今日は女優の遠野なぎこさんの自伝本について書きます。

遠野なぎこ「1度も愛してくれなかった母へ 1度も愛せなかった男たちへ」

強烈な過去をこれでもかと正直に語ってます。

母親と娘の確執が焦点になりますが、遠野さんの文章は
とても読みやすく、語彙も豊富で才能のある人だな~と感じました。

憎悪が文章から滲み出てますが、結局、母親への依存心を断ち切れず
何度も同じ思いを味わってしまいます。

頭では理解出来ていても、体が反射的に反応するかのように
必ず母親の愛情を求めてしまうのですね。

摂食障害の話もリアルに描かれておりますが、母親も以前は
摂食障害を患っていたとの記載がありました。

親子代々、負の連鎖は続き、遠野さんの母へのやり場のない怒りは
男へと向かいます。

しかし、男からの愛情を求め続けてしまう・・・。

傷つきたくないから、先に傷つける。

バッドループの人生が鮮烈に描き出されます。

【本文からの抜粋】
—————————————————————–
・母がいうには、私は醜い子供だった。かわいくない、鼻が低くて目が細すぎる、
肌が汚い、脚が短い・・・。ふたりきりになったタイミングを見計らって、
そっと私の耳に吹き込む。それは、外見の欠点だけにとどまらなかった。
愛想がない、暗い、卑屈、性格がキツイ・・・。これらの言葉は、いまでも
私をがんじがらめにしている。自分の容姿が大嫌いで、鏡を見るのが死ぬほど
苦痛なのだ。

・突然、習い事を増やされた。理由ははっきりしないが、母は私に投資を始めたのだ。
(これ、ママが私を認めてくれたってことだよね?)頭の芯がカーッと熱くなった。
初めて味わう幸せに、溺れそうだった。弟や妹は毎日こんな幸福感を味わっていたんだ!
1度知ってしまったこの気持ちを、手放したくないと願う。これまで私に向けられたことが
なかった母の関心。ほんの一滴注がれたそれを、私は全身で吸収した。もっと多く注いで!
劇団にもバレエにもピアノに書道にも興味を持てなかったけど、私はただひとつの目的の
ために、熱心に通った。

・母はいつもそうだ。先回りして暗示をかけ、「あなたが悪い」と娘の心に刷り込む。
子供の知恵がおとなに太刀打ちできるわけもないから、私は全てを信じていた。

・母に反対できるわけがない。子供たちの複雑な感情よりも、母のご機嫌が大事。
そして、一同でそれを盛り上げなければならない。それが、我が家のルールだからだ。

・私たちきょうだいを取り巻いていたのは、ひどい環境だったのかもしれない。けれど、
ほかの家族を知らないがために、「こんなもんだ」と疑問ひとつ持たずに受け入れていた。
子役の仕事も、家事を一手に引き受けることも、苦労とは感じなかった。むしろ、母の
役に立っているという自負で、胸は満たされていた。

・母親から愛されることを当然と思っている子供たち。なぜ私だけ違うの?母親ではなく、
自分がおかしいのではないかと考えたときもある。「アンタさえいなければ」が母の
口癖だった。

・いわゆる優等生ではないけれど、私はいつも周囲からの期待を裏切らないことを第一に
考えてきた。応えないと嫌われる、できないと怒られる。母をはじめとするおとなに
失望されたくなくて、いつも自分の心身を削ってきた。

・「君がいなければ、生きていけない」どうして私が欲しい言葉を知っているの?何度聞いても
飽きなかった。誰かから必要とされるって、こんなにも安心することなんだ。私には「生きていて
いいんだよ」という許しの言葉にも聞こえた。その人が決して言ってくれなかった言葉の数々。
それにまみれて生きていたかった。

・あなたはぜんぜん悪くない。自分でそんな文を打ったつもりはなかった。私と同じ思いをしてきた
人たちに声をかけたというより、苦しみを分かち合いたいという思いに動かされて綴った文だ。
彼女たちは私自身だ。母親の愛を求め、必死になって娘という役を全うしようとした彼女たちに、
非があろうはずがない。もしかして。私も?私も、ぜんぜん悪くなかったの?
脳内に雷が走った。母が正義だった。私の価値観は全て母によって植えつけられたので、
おとなになってもそれに縛られ続けてきた。でも、それが間違っているんだとしたら?
だったら私はそれを脱ぎ捨ててもいいのではないか・・・・?

・自殺願望から一歩抜け出せたいまとなっては、母がしたことをあげつらって責め立てようとは思わない。
私が気にかけるのは、母の事ではなく自分の事になったのだ。今まで何も間違っていなかった
自分のこと。それに気づいただけで肩の荷が軽くなった。ああ、自分をちょっと離れてみると
こんなにもよくわかる。自分自身のことも、対処法も。ひっとすると私がテレビで告白する姿を観て
彼女たちは同じように感じてくれたのだろうか。だとしたら、勇気を出した甲斐があった。
そして、彼女たちも行動したのだ。感想を送ってくれたことで、私たちは見えない手と手をつなぎ合えた。
私、幸せになっていいんだね。母を捨てて、いいんだね。

・嬉しいことに、ここのところ何人もの人から同じような言葉をかけられる。
「なぎこさん、雰囲気変わりましたよね」
「前はもっと張りつめたような顔をしていましたよ」
「なんだか話しかけやすくなりました」
以前の私はそんなに怖い表情をしていたのかと苦笑を誘われる。それもそうだろう。
私はずっと闘っていたのだから。母という存在と。そこから逃げられない弱い自分自身と。
でも、母を捨てた私は、もう戦闘態勢を解いていい。鎧を脱ぎ捨てたから、顔だけでなく全身から力が抜けた。
小さくてもいい。自分を好きになれる積み重ねをしていこう。それほど難しくないはずだ。
実際、母を捨てると決めてから、こうして私にはいくつもの変化が訪れている。
私はいま初めて、自分の足で立って生きている。ただ、それだけのことが、こんなにうれしい。
三十年以上生きてきて、初めて知った喜びを大切にしていきたい。鏡を見ながら、そう誓う。
そこに映った自分自身としっかり目を合わせながら。

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今でも彼女の出演している番組や雑誌などの情報は母親の携帯に
メールで送っているそうです。返信はいりませんという一言を添えて。

母に自分の事を認めてほしい。

この気持ちはそう簡単に捨て去れない。

いかに幼い頃から母の価値観に押し付けられてきた影響が
大人になっても本人を苦しめ続けているのかが表れています。

無意識に親との記憶に捕らわれ、なかなか前に進めない多くの悩める方に
とっては共感できる内容ではないでしょうか。

私はカウンセリングを通じて、

“親の人生ではなく、正直に自分の人生を生きたいあなたのことを

応援します。

その一歩を踏み出す為の、最適なコンテンツをに興味のある方は
⇒こちらに詳しく書いてます。

【編集後記】

学生時代に野島伸司脚本の「未成年」というドラマにはまりました。
その時に出演していた俳優が錚々たるメンバーだったのですが、
その中に遠野なぎこさんが出演していました。
当時、こんなにも辛い思いをしていたなんて、画面からは全く
想像できません。

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